春日部の小中学、給食費滞納急増430万円
◇昨年度、会計は各校独立
春日部市の小中学校で給食費の滞納が急増し、昨年度は計約430万円に上ったことが、13日までに分かった。同市では、給食の会計を各校に任せて市教委が関与しない「私会計」を採用しており、「公会計でないために督促が甘いのではないか」との指摘も出ている。県内の過半数の自治体が、この「私会計」を採っている。
46自治体が同方式
市内の男性(56)が、情報公開制度で開示を受けた03年度まで5年分の文書で明らかになった。
それによると、市立小学校18校(02年度まで20校)と中学校10校で、3カ月以上滞納された給食費は、99年度が207万円、00年度と01年度は180万円台だったが、02年度296万円、03年度は429万円に増えた。03年度の滞納者数は、延べ961人、実人数では128人だった。
03年度に滞納者が12人と最多だった小学校では、この5年間で1カ月分しか納めていない事例があるなど、12人全員が複数年で滞納していた。03年度に12人が滞納した中学でも、3年間に1カ月分しか納めずに卒業した生徒がいた。
市教委は「景気低迷による滞納増は全国的な問題」としながらも、市が財政難のため、03年度から低所得世帯への就学援助の補助枠を絞ったことも一因とみている。
同市の給食費は小学校が月4300円、中学校が月4800円だ。
ある小学校では、滞納家庭にほぼ毎週、督促の文書を送るなどしている。校長は「中には義務教育だから無償だと主張する親もいる」と話す。
同市は各校に調理場がある自校方式の給食で、会計も学校ごとの私会計を採っている。未納の児童・生徒の給食は、結果的にきちんと納められた児童・生徒の給食費で負担する形になっている。
県教委によると、給食を1カ所で作って配るセンター方式では、自治体が給食費を管理する公会計が多く、春日部市のような自校方式の給食では私会計が多い。昨年時点で県内90市町村のうち、46市町村が全学校で私会計を採用している。
情報開示を受けた男性は「公会計なら卒業後も督促したり、法的措置をとったりできるのではないか」と指摘する。この問題は3月の春日部市議会でも取り上げられ、小久保博史議員が「きちんと管理できる公会計にすべきだ」と要望した。
同市教委は11月、未納対策検討委員会を発足させた。ただ各校に栄養士がいて、「食育」や各種行事に対応しやすい自校方式の利点を強調する。自校方式を維持しつつ公会計とすることも可能としながらも、「電算システムの開発など経費がかかる。保護者との信頼関係で集めている私会計に比べ、公会計なら滞納が減るかどうかはわからない」と消極的だ。
(12/14)
[12月14日??時??分更新]
引用元:朝日新聞
〜コメント〜
こんな事を言い出す親がいるのであれば、給食制を廃止して学食を導入してはどうでしょうか?
但し、子供は好きなものしか食べないので、栄養の偏りを覚悟して頂くよう十分な説明が必要ですが、滞納している家庭の分まで肩代わりしている現状よりかは納得できるのではないでしょうか?
そもそも支払っている給食費に、他人の分まで含まれている事を知っているかどうかも怪しいですしね。
しかし、義務教育だから給食は無料だなんて、いつからそうなったんでしょうかね。学校を題材にしたドラマやコントなどでも、給食費泥棒を扱ったものも有ったと思うのですが・・・。